2012年9月27日木曜日

File: 0029「山下達郎」

ファイルナンバー的にはユーミン〜達郎というなんか意味ありげな(笑)でもたまたまね。(前回のビーチボーイズは特別企画と言う事でノーカウント)

さて、先頃発売になった山下達郎の最新ベスト「OPUS ALL TIME BEST 1975-2012」について、感想を少し(偉そうにw)。

達郎のベストといえば「GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA」、「TREASURES」があり、企画ものではCOME ALONG、COME ALONG Ⅱなどがあるわけだけれど、僕の世代(1969生まれ)だとやっぱりRIDE ON TIME 〜BIG WAVE と一連の「達郎といえば夏、海、サーフィン」というところから入っているためどうしてもその印象から抜け出せないわけだけど、今回のアルバムを聴いてみて改めて達郎の多彩な音楽性を目の当たりにした。

そしてこのアルバムの最も重要なところ、
ナイアガラ(RCA)からWarner Japanまで、レコード会社移籍の枠を越え、達郎本人が厳選した49曲に初回盤はボーナストラック6曲を追加した55曲(CD4枚組)というラインナップとなっており、達郎ファンにとっては大変意味のある作品となっているわけで、ある意味、達郎を知る上で最強のアイテムなのではないかと思う。

さらに最新の技術でリマスタリングされているということで、手持ちのCD(かなり古いのも含め)と聴き比べてみると音像の輪郭がクリアで鮮明、全体的な音圧も上がって聴き堪えのある印象。
デジタル技術の向上で当たり前のことだけれど、アナログ的な楽器演奏のノイズまで聴こえてくるようなキメの細かさが音をふくよかにしている。端的に言えば音が良くなっている。

僕は音が良いと言う事はアナログ的な事をいうのだと思っている。
デジタルはアナログにどれだけ近づけるかと言う事をずっとやってきてるわけで、「キレイな音がよい音」という幻想は間違いで、 雑音とノイズは似て非なるもの。と音楽を生業にしている方からすれば今や常識的な話ですね、ちょっと出過ぎました(笑)。

そんで、80年代から達郎サウンドを聴いてきて感じていた事だけれど、達郎の作品はもともと昔から音がよいという印象で海外アーティストのレコードと遜色がなかった。なんというか迫力があるというのか、ん〜、個人的な感覚だとお手本のような作品づくりとでもいうのか、スティーリー・ダンとかそのあたりの音楽と同等。
90年代に方法論としてのLo-Fiという音づくりが流行った時にも達郎はHi-Fiにこだわって、より高音質を追求してた。

まぁ、兎にも角にも楽曲、作品自体がすばらしい故、と言う事に尽きる。
いくら 録音技術やテクノロジーが進んでも何をやるかにかかっているのだなぁとあらためて。


そしてこの人の最大の武器である歌。
達郎の歌声というのは天性のもので歌唱も本当にツボを心得ているわけで、
最近、奇跡の歌声!などともてはやされているなんちゃらっていう達郎のモノマネみたいな人がいるってんで期待して聴いてみたけど、雲泥だった。なにあれ?
「コレだったらオレが歌った方がずっといいんじゃねぇの」て感じでがっかりしてしまった。


おっと、脱線したので話を戻すと…


一曲ごとにご本人が当時を振り返りながら書いているライナーもまた盛り上がるし、一曲ごとの参加メンバークレジットを見るとまたおもしろい。

本人の解説にもある通り、初のシングルヒットとなったRIDE ON TIME以降達郎サウンドの決めてはリズムセクションの確立であったようで…
ドラムの青山純とベースの伊藤広規がそれ。

《参考》山下達郎&吉田美奈子1980.1.23 スタジオライブ(YouTubeより)


さらにこの動画(音声ファイル)でも参加している吉田美奈子のバックボーカルの存在は達郎サウンドを形成するのに欠かせないのであった!
1980年当時「日本の女性ボーカルで一番歌がうまい!」と達郎に言わしめた吉田美奈子は大瀧詠一プロデュースの「夢で逢えたら」のオリジナルシンガーとして有名だけれど、兄の吉田保 氏もまたレコーディングエンジニアとしてはパイオニアであり、はっぴぃえんどに始まって(それ以前からか)達郎のレコーディングには欠かせない存在。

ブログの趣旨であるアートワークに触れずにここまできてしまったけれど、デザインはまぁ普通(すいません!)でイラストがとり・みきさんというのがいい。トータルのアートディレクションにしっかり影響を与えている。

最後にこのレコード(CDだけどあえて)、楽曲提供のデモを集めた初回限定の特典ディスクがいい!これだけでも充分買いです。
昨今、様々なアーティストがベストをリリースしてるけれど、これはその良き見本。
「本来ベストってこういう事を言うんだよね」そんな思いにさせてくれる、まさに愛聴盤。

追記ー
このアルバムのスペシャルサイトがあったので見てみたら…
http://wmg.jp/tatsuro/
他のアーティスト(外タレに多い)で限定といいつつ、いつまで特典ついてんだよ!っつー胡散臭いのもたまにあるけどホントにそうなのね(笑)よかった予約しておいて、ホッ。

2012年7月9日月曜日

祝!50周年オリジナルメンバー再結成&来日

The Beach Boys
もしかすると一番好きなバンドかもしれない。

というかブライアン・ウイルソンが好き。

小学6年の時OFF COURSEとThe BEATLESが大好きなませたガキだったオレ。

中学に上がって多感な時期に突入したオレは、人気者だった小学生から一変。
急激に太ってしまいデブのレッテルをはられてイジメを受け、文通をしていた大好きな女の子からも見放され、暗い中学生活をスタートさせた。
(思い返してみればあれは大殺界のど真ん中だったw)

そんなオレにとって、サーフィンとこのビーチ・ボーイズだけが心の支えだった…

1982年の夏。



















































涙もの。
《2004年 Brian Wilson SMiLE entirely live》




2012年3月24日土曜日

File: 0028「ユーミン」

かなり久しぶりの投稿なのであった。














そしてユーミン。

いいんだなぁ。
だいたい2年に一回くらいユーミンブームが来るわけだけど(個人的にね)
今まさに私の中でユーミンブーム到来なのであった。

いろいろ聴いてやはり落ち着くところはこの『ひこうき雲』。
 1stアルバムにして最高傑作(個人的にね)。

フォーク全盛の1973年に発表されたこの作品、ユーミンの出現自体がエポックだったわけだけど、ニューミュージックという言葉をこの世にもたらした歴史的アルバム。

そうゆうわけでユーミンという存在がすごすぎるから、ユーミンというだけでなんでもオッケー。いわゆるファンなんだろうね。
荒井由美時代とか松任谷時代とかいろいろ言われるけれど、いいの。

でもやっぱりどれか一曲と言われるとこれ、
中央フリーウェイ!
<iframe width="480" height="360" src="http://www.youtube.com/embed/hqiWBSacSJk" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>

なにかのインタビューでユーミンが言ってたんだけどこの曲
中央フリーウェ〜イ♪からつくったんだそうな。

それにしても近頃の音楽といったらなんだな、音楽で感動すると言うのがないな。

昭和のおじさんのぼやきだね。

2011年7月11日月曜日

File: 0027「レガエ」


Bob Marley & The Wailers / Legend






























 





定番中の定番。
ベスト盤でありながら、あまりに有名なこのアルバム。
オリジナル発売は1984年。
僕がはじめてボブ・マーレイに触れたのもこのアルバムでした。

レゲエというジャンルをつくった人でもあるわけだけれど、レゲエが好きというよりもボブ・マーレイが好き。

ジャマイカという国を世界的に有名にしたのもこのお方。
ボブ・マーレイが亡くなったのが1981年。
世界的にも当然だけど、この人がジャマイカの人に与えた影響力は
ただならぬものがあるようで…
国中に4つあると言われている銅像のひとつ

















日頃、まとまりの無いジャマイカ人がボブの命日だけは、
ひとつになってボブ・マーレイに祈りを捧げるそうです。
これこそ“GOD”と呼ばれる所以。

今年勃発したエジプト革命の際使用されたプロパガンダポスター。 
「Get up stand up」の歌詞が引用されている






















ちなみwikiペディアによればボブ・マーリーの表記が正しいようだけれど、
の場合はボブ・マーレイと発音するのがシックリくる。

ちなみにちなみに、タイトルの「レガエ」はボブが来日した1979年当時、日本ではレゲエの事をこう表記していたようです。

夏にはかかせない一枚。

ドイツでのライブの映像、かっこよすぎる!

2011年2月19日土曜日

File: 0026「GO TO HEAVEN」

GO TO HEAVEN / GREATFUL DEAD

















私がはじめて海を渡りアメリカへ行った20年程前のお話。

サンフランシスコに滞在していた私は一泊1,000円程のドミトリーのゲストハウスに逗留、人に言えない(笑)ヒップなアメリカンライフを満喫しておりました。

そこへ、ハワイで楽器店を営むというリアルタイムのデッドヘッズなハワイからクルーザーでやって来たというおじさん登場。
意気投合した私たちは数日間をいっしょに過ごしたわけですが、別れ際に友情の証として託されたのがこのGO TO HEAVENのカセットテープでした。

当時の私はDOORSやディランにかぶれてアメリカを目指したわけですが、おじさん曰く

「デッド(GREATFUL DEAD)を聴いたが事ないのか?!HaHaHa、デッドを知らずしてアメリカを知る事はできん、まずこれを聴け!これがお前にとっての“あしたのためにその一”だ!!」

的なことを言われました。後半部分脚色してますがw。

なにしろ、当時驚いた事は、日本でほとんど知られていないバンドがアメリカではかなりのビッグネームだという事。スタジアム級のコンサートを演るバンドなのに彼らは来日しない、というかできない(笑)いろんな意味で。

そしてその数年後、日本でもようやくデッドベアーが一部でもてはやされ、今は亡きジェリー・ガルシアがパルコのCMに出演(あくまでバンドは来ないw)、徐々にGREATFUL DEADの存在も浸透していったわけです。

ていうか、タイトルが GO TO HEAVEN でこのジャケ、やばすぎ(笑)。
そしてかっこよすぎ。
サウンドもまた良くて、脂の乗り切った80年代DEADサウンド、大人です。

私の中では未だにこのアルバムはロック名盤TOP 10から落ちません。
「無人島に持っていくならこの一枚!」みたいなのがあれば、かなり迷って選ぶ確立高し!

DEADで一番好きなアルバムだな〜。